
J. A. Fay & Egan Co. Lightning 950 (36"bandsaw)
アメリカの木工機械に限らず、木工作機械の歴史は人間社会の中で、まだ非常に浅い物だと言えるでしょう。上の写真の帯鋸は J. A. Fay & Egan Co. (フェイアンドイーガン)製で1940年代の物す。アメリカから持ち帰った機械のひとつですが、今使っていても非常に丈夫な機械でびくともしません。これからも間違いなく一生使える代物です。アメリカのプライドと言うものをこの機械を通じて感じます。
日本ではアメリカの木工機と言うとDELTAやPowermaticと言った機械がショップ用機械として有名ですが、これらの機械は手軽な価格で買える物も有り個人でもガレージに据え付けたり、プロの職人さんも使用されている物でよく知られています。大量に生産されそして、今まで多くのモデルを出してきましたが、DELTAなどは驚く程のサービスでかなり古い物のパーツでも今も取り寄せる事が出来、取扱説明書やパーツリストも手に入ります。しかし現在の物はアメリカ以外の国で作られている物がほとんどでアメリカ製とは言いがたい所が有ります。
さてここでは、アメリカ整の木工機械に着いて書いてみます。
アメリカの木工機械の歴史と深い関わりを持つのは、欧州そしてイギリスの産業革命との深い結びつきが有ります。今では定番と成っている形の機械も元々はどのようにして発想し生まれて来たのか。人間と木と工作は同じ用途の物を作るのにもお国や文化が変われば方法や仕上がりも変わってきます。
バンドソー、帯鋸は刃に特徴が有り材木を製材する時に最初に使うこの機械は、フランスが発祥の地だと言われています。モーティサー、モーティスとはほぞ穴のの意味でほぞ穴機すなわち角鑿は、イギリスでは200年も前から有り。現在の様な手動送りの有る物は160年程前に原型が出来ました。この頃の角鑿は鑿を落とす様な物でしたが、モーティスィング・チーゾーと言う現在使用されている角ノミの刃はアメリカの Greenlee Brothers が1876年に 発明し、"circle-in-a-square"と言うロゴでヒットしました。

左上は1850~60年代の角鑿、右上はGreenlee Brothers Co. 1925年製
木工機械の大きな変動期はモターの出現と、工作機の軸を回転させながら固定するベアリングの出現に有る。モターが出来る前は動力を比較的安定する水車から取られていた。革のベルトを使用し駆動すると全ての機械が回る様になっていた。初期のベアリングはBabbitt Bearingsと言う軸と成るシャフトを鋳物を流し固定されたもので、油を注いで回転していたが摩耗するとがたつくので、修理は鋳物をまた新しく流し込む物であった。
19世紀後半にボールベアリングが発明されるが、木工機に使用される様になるのは20世紀に入ってからだった。アメリカで最初に木工機にボールベアリングを使用したのは Parks Ball Bearing Machine Co.で後にParks Woodworking Machine Co.と成る。この会社は大手スーパーマーケットの Sears (シアーズ)が販売するCraftsman と言うポータブルな機械も作っていた会社です。下はパンフレットの表紙で、1937年に発売されたボールベアリングを使用したポータブルプレーナーです、一尺幅の物で当時179.5ドルで販売されてました。

1940年以降ボールベアリングはほぼ現在使われている物と変わりのない物と成り、木工機械のほとんどに使用されていました。
第二次世界大戦と木工機械

